「手みやげ図鑑」Vol.7
手みやげといえば、「何を持っていこうかな」と、案外、悩ましいもの。美味しさはもちろん、お菓子の形やパッケージも面白かったり、可愛かったり。話のタネになりそうなモノがいいですよね。そこで、おみやげ大好きなイラストレーター・うえむらのぶこが、「思わず描きたくなる手みやげ」を毎回セレクトしてご紹介していきます。…
手みやげといえば、「何を持っていこうかな」と、案外、悩ましいもの。美味しさはもちろん、お菓子の形やパッケージも面白かったり、可愛かったり。話のタネになりそうなモノがいいですよね。そこで、おみやげ大好きなイラストレーター・うえむらのぶこが、「思わず描きたくなる手みやげ」を毎回セレクトしてご紹介していきます。
はじめまして!イラストレーターのうえむらのぶこです。
これまで、モノやヒト、風景などの絵は数々描いてきましたが、文章を書くのは初めてのことなので少々緊張・シ・テ・イ・マ・ス。
この連載では、友だちのおウチにお呼ばれした時などの手みやげに素敵だなと思うものを描いていきたいと思います。
第1回を飾るのは、皆さんもご存知、羊羹で有名な和菓子の老舗「とらや」さん。
室町時代後期に京都に創業し、なんと1600年の関ヶ原の戦いにも関わったとお話しがあり、もうそれだけでロマンティックです。
今回、私が描きたくなったのは、「とらや」さんのゴルフ最中「ホールインワン」(2個入り 454円)です。
このお菓子の誕生は、なんと大正15年(1926年)。三菱財閥の総帥・岩崎小弥太(いわさきこやた)の奥さんが、パーティを開く時に、当時、最先端のスポーツだったゴルフのボールをモチーフにしてお菓子を注文したことがきっかけだそうです。そんなエピソードもイタズラっぽくて、誕生秘話も手みやげにすると楽しいなと思います。ぜひ「とらや」さんのホームページを参考にしてみてください。
さて、私がこの商品に惹かれたのは、何と言ってもゴルフボール原寸大ってところです。だってテニスボールの原寸大では笑えないし、バスケのボールをスケールダウンしたってこの面白さは出せません!
また、パッケージのイラストも見逃せません。誕生当時は、ゴルフボールそのものが高価だったので、箱もリアル。
現代版は、レトロ感があり、色合いも素敵で飾っておきたくなります。
私は、職業柄、筆のタッチを観察したり、画材を想像してみたり、最中を頬張りながら、イラストもじっくりと味わいたいと思います。
うえむらのぶこ
うえむらのぶこ
大阪生まれ。幼いころの夢はマンガ家でした。二十歳で上京し、美大生~フリーターを経てイラストレーターとして活動中です。ノスタルジックでアナログな感覚を大切にしたいと思っていつも制作しています。音楽を聴くことやギターを弾くこと、そして愛犬・八のことが大好きです。
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